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インド特集その④『人材編』

更新日:7月8日


外国人従業員の退職に悩む企業が見落としがちな5つの視点


世界で輝くインド人CEO

-グローバル人材を育む4つの視点-


1)教育環境

インドはカースト制が無くなったとは言うものの、一部地域ではいまだに根強く残っていることもあり、職業選択の自由が制限されているとも言われています。

しかし、IT産業は新しい分野であるためカースト制の縛りを受けません。

そのためインドの親たちは、自身の努力と能力で未来を切り開く機会を与えようと、子供たちに高度な教育を受けさせる傾向にあるようです。

また、世界人口ランキング1位となるインドは、人口の多さから競争が激しい国でもあります。

受験や就職活動は熾烈で、インド最難関のインド工科大学(IIT)の入試倍率は100倍を超えるとも言われております。

インド国内だけでなく優秀な学生が世界中からインドに集まっており、ますます熾烈な競争が強いられています。


2) 教育手法

インドの教育は、情報を詰め込むだけでなく、創造性や問題解決能力が身につくように設計されています。

例えば数学においては、19×19のかけ算まで暗記させるなどの暗算教育や、様々な計算方法を組み合わせて合理的かつ簡単に答えを導き出すことを重視する、柔軟性を鍛える教育が行われています。


3)多様性と異文化への適応力

インドの特徴である、文化的、宗教的、言語的な多様性が、国際的な視野を養う上で強みとなっています。

インド人は異なる文化やバックグラウンドに対する理解力が高く、異文化の環境での適応能力に優れています。

国際的なチームワーク力や語学力が必要とされるグローバル展開において、グローバル人材として活躍できる不可欠な要素がすでに備わっています。



4)テクノロジー分野での強み

インドは様々な分野で優れた人材を輩出していますが、特に工学系(IT含む)において優れた人材を輩出しており、多くの高度人材が世界中のテクノロジー企業で活躍しています。

工学系出身のインド人材が世界的なニーズにマッチしていて、特にアプリケーション開発からAI(人工知能)、クラウドといった領域にはめっぽう強く、世界中の企業から注目されています。



【世界をリードするインド出身CEOたち】


1)サンダー・ピチャイ(Sundar Pichai)氏

 -Google及びGoogleの親会社であるAlphabetのCEO

インドのタミル・ナードゥ州出身。インド工科大学カラグプル校で金属工学の学士号を得た後渡米し、MBA等を取得。マッキンゼーを経て2004年にGoogleへ入社。Google Chromeなどのプロダクトマネジメントに携わったのち、2015年GoogleのCEO、2019年AlphabetのCEOに就任。


2)シャンタヌ・ナラヤン(Shantanu Narayen)氏 -AdobeのCEO

インドのハイデラバード出身。オスマニア大学工学部卒。渡米後MBA等を取得。

卒業後、Appleに入社。2007年にAdobeのCEOに就任。


3)アービンド・クリシュナ(Arvind Krishna)氏 -IBMのCEO

インドの北部ウッタラカンド州デラドゥン出身。インド工科大学カンプール校を卒業し、渡米後の1990年にIBMに入社。約3兆7千億円を投じたソフトウェア大手、レッドハットの買収を指揮。2020年にIBMのCEOに就任。


4)サティヤ・ナデラ(Satya Nadella)氏 -MicrosoftのCEO

インドのハイデラバード出身。マニパル工科大学で学ぶ。シカゴ大学でMBAを取得。1992年にMicrosoftに入社。クラウドおよびエンタープライズ領域の製品開発に携わり、その後、様々な部門でリーダーシップのポジションを経験。2014年にMicrosoftのCEOに就任。




経済産業省によると、日本におけるIT人材は2030年最大で79万人不足するとの試算も出ていて、今後ますます海外人材活用の重要性は高まると予想されます。

工学系を専門とする優秀な学生が多いインド人材の活用は、日本が抱える人材不足の問題を解決する糸口になるのかもしれません。

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