3名のインドネシア介護技能実習生たちが挑む! - 介護職員初任者研修 -
- marketingtechnosmi
- 6月3日
- 読了時間: 5分
こんにちは!テクノスマイル広報です。
今回は、介護職員初任者研修1期生であるインドネシアの介護技能実習生の皆さんが、(株)POH 北九州研修所で介護実習に励む様子を見学してきました。
その中から、介護現場で欠かせない「移乗介助」の実習風景をご紹介いたします。

<左:デアさん 中央:アンギタさん 右:デウィさん>
- 移乗介助とは
介護現場で欠かせない移乗介助。
移乗介助とは、介護者が利用者を補助し、ベッドから車椅子などへ安全に移す動作で、介護現場において必須とされる重要なスキルのひとつとされています。
また移乗介助は、介護者と利用者の双方に大きな身体的負担がかかる場面でもあります。
そのため、安全性を確保し、負担を軽減するためには正しい姿勢や支え方を身につけることが欠かせません。
- 移乗介助の模範演技
まず、柴田講師が実際の動きを見せながら、移乗介助のポイントを一つ一つ丁寧に説明しました。
その後、実習生たちは介護者役と利用者役に分かれ、交代で練習を進めていきます。
この日の実技練習では、左半身麻痺の利用者を想定した介護動作が行われました。
- 基本動作
1.利用者の姿勢を整える
利用者の右側(麻痺がない側)に車椅子を設置し、ベッドの縁に腰掛けた状態から開始します。
前かがみの姿勢を取っていただきながら、右足を車椅子の前に少し出してもらうよう声をかけます。
2.立ち上がりのサポート
ベッドの柵に右手を掛けてもらい、「せーの」などと声をかけながら立ち上がりの動作をサポートします。
立ち上がった直後に腰を支えて、安全を確保します。
3.車椅子に座る
利用者に右の踵を車椅子に向けるようお願いし、その後、介護者の正面を向く姿勢へと誘導します。
その姿勢を維持しながら、ゆっくり車椅子に座ってもらいます。

<講師による模範演技>
- 移乗介助の実技練習
実技練習を始めて間もなく、柴田先生からアドバイスがありました。
「動作を始めるときは、必ず利用者さんに前もって声を掛けることを忘れないでね。
利用者さんに安心してもらうために、とても大切なことです。」
「前かがみに座ってくださいね。ゆっくり立ち上がりましょう。いち、にの、さん、腰を寄せますね。」
「右足を出してください。踵を後ろに向けられますか?左足を寄せますね。はい、ゆっくり座りましょう。」
柴田講師の模範演技を確認した後、実習生たちは介護者役と利用者役に分かれ、声をかけながら練習を繰り返していきます。
「柴田先生の模範演技では簡単そうに見えたのに、実際にやってみるとすごく難しいです」と実習生の皆さん。
利用者さんに声をかけながら、流れるような動作でタイミングに合わせた動きをするのは、模範演技を見ているだけでは分からない難しさがあるようです。

<練習の様子>
- ボディメカニクスを意識した動き
講習の中で特に強調されたのは、介護者と利用者の双方にかかる身体的負担を最小限に抑えるために活用される「ボディメカニクス」の原則です。
「立ち上がった後、足首から膝までしっかり利用者さんの左足に自分の足をくっつけると、力を入れずに麻痺した左足を右足に寄せられますよ」と柴田講師は説明します。
利用者の身体の重心を意識することで、より安全でスムーズな移乗介助が可能になるそうです。
実習の終盤には、実習生たちの動きが目に見えてスムーズになり、表情にも自信が現れてきました。
「動作の前にしっかりと声かけをすると、利用者さんが安心してくれることが良く分かりました」と感想を語る実習生も。
また、実習生同士で「今の動き、良かったよ」「次はもっとスムーズにできると思う」と声をかけ合いながら、互いに成長を助け合う姿がとても印象的でした。

<ボディメカニクスを活用した動作>
- 「ボディメカニクス」8原則
1.支持基底面積を広く取り、重心を低くする
2.介護者と利用者双方の重心を近づける
3.大きな筋群(腹筋、背筋、大腿筋など)を使い水平に移動させる
4.利用者の身体を小さくまとめる
5.前方に「押す」よりも手前に「引く」ようにする
6.介護者の重心移動で利用者を動かす
7.足先は体を動かす方向に向け、身体の前屈やひねりを少なくする
8.肘や膝の位置を工夫して、てこの原理を応用する
- 介護職員初任者研修 修了試験に合格!
すべてのカリキュラムを終えた実習生の皆さんは、後日、介護職員初任者研修の修了試験に臨みました。
そして嬉しいことに、全員が無事合格されたそうです!
これまで積み重ねてきた努力がしっかりと結果につながり、一人ひとりの頑張りが実を結びました。

<修了式の様子>

<修了証を手に柴田講師と>
修了試験合格、おめでとうございます!
これからの介護現場でのご活躍を、心から応援しています。
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