【介護講師インタビュー】介護の現場で生まれる人と人との絆 ― 柴田しのぶ講師
- marketingtechnosmi
- 3月27日
- 読了時間: 5分
こんにちは!テクノスマイル広報です。
今回は、株式会社POH北九州研修所で介護技能実習生向けの講習を担当されている、柴田しのぶ講師にお話を伺いました。
柴田しのぶ講師が持つ介護への熱い想いと、実習生一人ひとりに真摯に向き合う様子に迫ります。

<柴田しのぶ講師>
- まずは自己紹介をお願いいたします。
柴田しのぶと申します。株式会社POH北九州研修所で介護技能実習生の介護講習を担当しています。
実習生の皆さんとの交流を通じて、彼らの学びと成長を日々感じています。
本日はよろしくお願いいたします。
- 介護の仕事に携わることになったきっかけを教えてください。
元々は、看護の仕事をしていました。
看護師を目指そうとも思っていたのですが、何か違うような気もしていて。
色々と迷いがある中で、出産・育児を機に職場から一旦離れ、15年間は主婦をしていました。
ある時、保健所の方から「約3ヶ月間だけで良いから福祉の仕事を手伝ってくれないか」と言われ手伝いに行くことになり、気がついたら9年間、福祉の現場で働いておりました。
福祉に携わりたいと思うようになったのは、保健所に勤めていた時に、倒れて動けなくなったホームレスの方と関わったことがきっかけでした。
警察から「公衆電話ボックス付近で動けなくなっている人がいる」という通報を受け、看護師として保健師や保健所の担当者とともに現場に向かいました。
その方は足に怪我をして自力で動けない状態で、初めは人を警戒されるというか、あまりお話をされる感じではありませんでしたが、その後、入院してお世話をする中で、少しずつ心を開いてくださるようになりました。
その方と関わっていくうちに、大変お優しい方だということも分かったんです。
この間ずっと、市の福祉課の方、警察の課長、保健所の担当係長が連携し、その方のためにできることをいろいろ考え動きました。
福祉ってすごいなと思いましたし、看護よりも自分には福祉が向いていると、強く思ったきっかけでした。
その方と関わりつつ、別のエリアで介護の仕事にも携わるようになりました。
ちょうど介護保険制度が始まったくらいの、2000年頃のことです。
そこからはずっと介護の仕事をしています。
この方と会っていなかったら、自分は介護の仕事をしていなかったと思います。

<移動介助 模範演技の様子>
- 介護講習を行う上で、大切にしていることはありますか?
まずは、受講する実習生一人ひとりをしっかり理解しようと努めています。
文化や価値観の違いを尊重しながら、実務的なスキルだけでなく、「人と人との関わり方」を大切に伝えたいと思っています。
また、過去の福祉の現場での実体験を交えながら、「介護が人の生活にどのような影響を与えるのか」「支援する側に何ができるのか」について深く理解してもらえるよう意識しています。
- 実習生の皆さんとのコミュニケーションの秘訣を聞かせてください。
研修所で実習生の皆さんとお会いしたらまず、「日本の高齢者のために、遠い日本まで来ていただいてありがとうございます」と挨拶をするよう心がけています。
私自身も後期高齢者でいつ介護を受けてもおかしくない年ですから、感謝の気持ちはまず伝えるようにしています。
他には、例えば今回ですと、インドネシアの国のことやイスラム教のことなどを聞いたりしました。
相手のことを知りたいという気持ちを持っていると、聞きたいことは自然と頭に浮かびます。
興味を持って話をすると会話が弾みますし、お互いの気持ちが繋がっていくような感覚がありますね。
初日は緊張していても、数日も経てば「先生、先生」と話しかけてくれて、皆さん可愛いですよ。
配属後に連絡がくることもあって、近況報告や生活の困りごとなどを相談してくれます。
「何か困ったことがあれば、すぐに助けるからね。いつでも連絡してくださいね」と伝えています。
- 実習生の皆さんに期待していることはありますか?
日本の介護現場では、技能実習生の力が欠かせません。
決して楽な仕事ではありませんが、その中でも、皆さんには仕事だけでなく、人との関わりの中から得られる「温かさ」や「絆」を感じてほしいと思っています。
どの仕事にも課題はありますが、それを乗り越える力を養い、介護現場を支える一員として頑張ってもらえることを期待しています。
今回のインタビューを通して、柴田しのぶ講師が抱く介護への深い想いや、実習生一人ひとりに誠実に向き合う姿を垣間見ることができました。
「介護」で大切なことは実務的なスキルだけでなく、人との触れ合いを通じて生まれる「ぬくもり」や「信頼関係」なのかもしれません。
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